書評:東野圭吾『流星の絆』
実はドラマ化されたときに読んでいたのだけど.
・流星の絆

「兄貴、妹(あいつ)は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」
この帯のアオリが秀逸な復讐劇.
幼い頃,両親を殺害された三兄妹が時効間際に復讐を目指すミステリというプロットですが,多分にコミカルな印象があります.ミステリとしてはトリックや心理描写が荒いだけにコメディの印象が強いかもしれません.
宮藤官九郎脚本でドラマ化された際にはコミカルになりすぎていることに批判の声が多かったようですが,私には的確な演出であるように思いました.キャストもイメージどおり.復讐という重いテーマを連続ドラマで放映するのに必要な演出であると思います.そういえば同じ著者の復習劇『さまよう刃』はどうなんだろう.
三兄妹の絆という意味ではいい感じです.兄2人はちょっとシスコンっぽい.ドラマではシスコンぶりが強調されていましたね.美人の妹を持つ男はつらいよといったところでしょうか(今うまいこと言ったつもり).
また,兄妹の詐欺のターゲットであり敵の息子である戸神行成(ドラマでは要潤)がいい人すぎる.彼も含めて,4人の青春小説として読んだ方がいいかもしれません.
序盤からの伏線と,結末の意外性→感動パターンは著者一流のテクニック.東野圭吾有数の名作…というほどではないので,気楽に読むのにどうぞ.
2009年11月15日 09:48 | URL | トラックバック (0) | 【更新終了】書評・読書
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