マンガ評:荒川弘『百姓貴族』

ハガレンこと『鋼の錬金術師』でおなじみの荒川弘の『百姓貴族』を読みました.北海道出身にしてマンガ家になる前に本当に農業をやってきた著者による農業コミックエッセイ.

百姓貴族 (WINGS COMICS)
百姓貴族 (WINGS COMICS)

今気づいたけど,1巻というナンバリングがついてた...続刊なんですよね...

ハガレンのギャグパートもしくは巻末おまけマンガのノリで進められる本書は,農業に興味を抱かせるには十分.「水がなければ牛乳を飲めばいいじゃない」「北海道を独立国にして食料自給率を上げる」といった痛快なコメントに,農家側から見た日本の食の問題が透けて見えます.

学校で子供に本書を読ませればいいのに.

また,キツイと言われる農家の生活についても描かれています.特に興味深いのが,病気などの理由で処分される牛との別れ.美味しく食べるまで,死を見届けるまでが動物とのお付き合いということを改めて知らされます.

このあたりの生死観は,ハガレン6巻で描かれ作品を通じて錬金術のテーマとしても取り上げられている「全は一,一は全」にも通ずるものがあります.

鋼の錬金術師 (6) (ガンガンコミックス)
鋼の錬金術師 (6) (ガンガンコミックス)

ハガレンのギャグセンスが好きな方には文句なくおすすめ.いろいろ考えさせられます.個人的には徴兵というか「徴農」はやるべきなんじゃないかなーと思っています.