書評:佐藤可士和『佐藤可士和の超整理術』

3年近く前に話題になった『佐藤可士和の超整理術』.アートディレクター・佐藤可士和自らが語る整理術,仕事術.物理的な空間の片付けができない私,何か参考になるかと思って読みました.

佐藤可士和の超整理術
佐藤可士和の超整理術

結論から言えば,整理術の本としては普通,仕事術としては超面白い本です.

目次は以下.

1章 問題解決のための“超”整理術
2章 すべては整理から始まる
3章 レベル1「空間」の整理術—プライオリティをつける
4章 レベル2「情報」の整理術—独自の視点を導入する
5章 レベル3「思考」の整理術—思考を情報化する
6章 整理術は、新しいアイデアの扉を開く

整理術で参考になったこと

・カバンの中身はすべて必要か
・アイテムを並べてプライオリティをつけ,いらないものを捨てる
・「完成形」と「進行形」はドライブ(シェルフ)に分ける
・大きさや形の揃ったボックスで整理する

この辺.割と当たり前のこと言ってるなーという感じ.当たり前のことができないから片付けられないのだけど.

アートディレクター・佐藤可士和の仕事術

整理術よりもアートディレクターとしての仕事の考え方,というのが参考になりました.顧客の悩みを聞き,整理し,話し合い,提案し,問題を解決するというアートディレクターの仕事は,私が生業としているコンサルタントと同類のものです.

こうした発想は,クライアントと話し合うなかで見えてきたことです.つまり,僕が勝手なイメージを作り上げるのではなく,クライアントから問診のごとくヒアリングを重ね,相手の抱える課題や伝えたいことをきちんと整理することで,表現すべきかたちが必然的に見えてきたのです.ですから”ドクターのように診療する”というたとえがぴったりくるのです.

また,思い込みを捨てるには,あえて極論を考えてみるというのも手です.無謀なほど極端な気持ちになってみないと,自分を捨てることは難しいものです.ですから「そもそもこのプロジェクトに必要ないのではないか?」くらいの思い切った気持ちになれれば,ふっきれて視界が広がってくると思います.

これってコンサルタントの仕事そのものですよねー.

著者の仕事のモチベーションは,まえがきにある通り「どうせやるなら,楽しくやりたい」.その姿勢に共感する人には,自己実現の本として是非読んで頂きたいです.


そういえば,2-3年前って佐藤可士和がやたらもてはやされていたけど,最近メディアで見る機会が減ったような…