サイボーグ009完結によせて『2012 009 conclusion GOD'S WAR』

石ノ森章太郎先生の画集を持っている私ですが、その中でも青いユニフォームのジョーが一番好きです。なので表紙は反則というくらい神々しい...

というわけで『2012 009 conclusion GOD'S WAR』最終巻、読了。「遂に終わっちゃった...('A`)」という寂寥感、というのがまず第一の感想。

ご存知の通り(知らない人も多いか)、石ノ森章太郎先生の逝去により未完に終わった大作が、氏の遺した一部の小説と構想ノートをもとに、先生のご子息とお弟子さん達がこのような形で完結を見たことに敬意を表したいと思います。いや、本当に石ノ森らしさが溢れていた。

せっかくなので、ネタバレにならない程度に見所をつらつら。すみません、まとまっていないしまとめる気もない。再読したら感想も変わりそうですし。

  • 敵の強大さが目立った『天使編』『神々との闘い編』に続く完結編だけに、絶望感半端ない。マジハンパない。
  • その一方、『天使編』やアニメ(平ゼロ)でも書かれたイワン(001)によるゼロゼロナンバーサイボーグ達のパワーアップがすごい。これ、漫画化や映像化が楽しみですよ、どんな風に描かれるのか。原作でそこまで戦闘シーンでは目立たないジェロニモ(005)やピュンマ(008)あたりの能力が本当にチート。
  • 石ノ森先生お得意の「人間でないもの」の悲哀は健在。完結編第3巻では特にフランソワーズ(003)ですかね...ギルモア博士...ピュンマ(008)で懲りなかったんですかね...
  • 小説だからあっさりと流れていますが、意外と残虐シーン多数。これは原作でもあまりなかったかもしれないし、穏やかでシンプルな絵柄で緩和されていたかもしれないが...意外といえば意外。
  • その他、ツッコミどころは多数あります。まぁこれは忘れましょう。1964年から始まったストーリーとの整合性を考えると違和感はありますし、経年によるキャラ/読み手の変化もあるでしょう。こまけぇこたぁいいんだよ!!

そして特筆すべきはラストシーン(というかラストバトル)。サイボーグ009の実質上の最終回とも言うべき『地下帝国ヨミ編』の「ジョー、きみはどこにおちたい?」は漫画史上に残る感動シーンだと思いますが、それに匹敵する美しさだと思います。「ああ、009がもうすぐ終わるんだ...」という気持ちでいる読み手の盛り上がりもありますが、素晴らしい。

読後によく考えると、『ヨミ編』のオマージュなんですよね。あるいは対比というべきか。『ヨミ編』では最後の闘いに赴くのはイワン(001)に選ばれたジョー(009)のみで、彼を一人にしたことをフランソワーズ(003)が嘆き哀しむシーンがあります。しかし『conclusion GOD'S WAR』では(省略されました。続きを読むにはわっふるわっふると書き込んでください)

...ということで、20年来(もっとか)の009ファンとしては感動の完結編でした。人種も異なる戦士達が世界中から結集して戦うストーリーは単なる二元論では語れず、現代にも通ずる面白いテーマだと思いますね。漫画の続刊も楽しみです!

最後に、ご子息・小野寺丈氏、早瀬マサト氏をはじめとする石森プロの方々には最敬礼。二度と読めないと思っていた作品がまた読めたことに感謝しています。

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